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2018/02/02:

敷地外喫煙やポイ捨て懸念 郡山・公共施設全面禁煙から2カ月

 福島県郡山市が市の公共施設敷地内を全面禁煙化して2カ月。今のところ目立った混乱はないが、不特定多数が集まる公共施設では市民から分煙などの対策を求める声もあり、毎年夏に開成山公園で開かれているイベント「ビール祭」などへの影響も懸念される。

 「子どもへの影響を考えると、率先した受動喫煙対策の取り組みは評価できる」。手続きなどで市役所を利用する郡山市の会社員男性(48)は、自身も喫煙者だが、一定の理解を示す。市役所内では、禁煙やたばこを吸う本数が以前より減るなど、市職員への一定の効果が見られる。

 市職員が喫煙する場は、個人で借りている敷地外の駐車場の車中や、飲食店などさまざま。喫煙者の一人は「人目を気にするようになった」と漏らす。

 一方、市民からは敷地外での喫煙やポイ捨て増加などを心配する声も上がる。昨年12月に行われたイベントでは、敷地外の路上に灰皿を設置、煙が風で会場内に流れたため撤去する事態となった。同市の会社員女性(43)は、敷地外の路上で喫煙者を目にすることも少なくないとし「印象が悪い。他の人の迷惑にならないか疑問だ」と分煙態勢の整備を求める。