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低温殺菌した牛乳がお勧め

佐賀新聞掲載:2006年08月07日

 鹿島市 掛園浩

 牛乳は、チフスや赤痢菌などの悪玉菌と腸内の環境を改善してくれる善玉菌が混入しています。牛乳はこれらの雑菌が混入しているので、加熱処理をしない生のままでは飲めません。ヨーロッパなどの酪農先進国では、ほとんどが低温殺菌(63度で30分)です。低温殺菌では、悪玉菌は死滅させますが、善玉菌は殺しません。そして、良質なタンパク質も壊されることが少ないので、牛乳本来の栄養価を損なうことなく飲用できます。ただし、賞味期間が非常に短くなります。
 一方、日本のほとんどを占めているのが、高温殺菌(120〜130度で2〜3秒)の牛乳です。この殺菌方法では、牛乳に含まれる良質なタンパク質も変性をきたすだけではなく、善玉菌もすべて死滅してしまいます。唯一の長所は、賞味期間が長くなるということです。
 同じ牛乳でも、殺菌の処理方法によって栄養価が異なりますので、もし、栄養面を考えられるのでしたら、低温殺菌をお勧めします。