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貿易銀の真贋

古銭屋で貿易銭を見つけました。その綺麗さと歴史的価値から欲しいと思い、
貿易銭について調べました。贋作が多いので真贋を見極めるのが非常に難しいです。
鑑定書付きもありますが、鑑定書も贋作が多いのが現状です。

以下私の調査結果です。

外形のギザギザの周囲の幅が上と下(12時と6時の方向)で違うので贋作だと断定出来ます。
外形の12時の位置の点々が小さく、鋳造品で贋作だとわかります。
外側のギザギザは再現が非常に難しく真贋を決める一つの重要なポイントです。
次の商品は鑑定書付きの貿易銀です。(販売価格は150.000円です。)
非常にきれいな貿易銀です。
ただし外周の12時3時6時9時の方向の点々の大きさが微妙に違うのがわかります。
鑑定書がついていますので、それをご覧下さい。
 鑑定書には、貿易銀の寸法が38.60〜38.72ミリ、重さが約27.18gと記載されています。本物の貿易銀の大きさは38.58mm、重さ:27.22gです。
 従ってこの鑑定書は偽物だというのがわかります。また、貿易銀は硬貨ですので、鑑定書が本物であっても、本物と偽物がすりかえられている場合があります。
鑑定書はあくまでも参考程度にしておきましょう。
鑑定書を発行している所が、実在するかどうかの裏づけも必要です。

表は貿易銀と表示があるが、裏はONE YEN(一円)と記載されていてしかも明治2年の表示です。これは贋作のレベルではなく、受け狙いの作品でしょう。(日本語がわからない国の人の作品だと思います。)