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佐賀新聞に、むし歯予防に使うフッ素は化学物質だから危険だという意見が投稿されました。

フッ素、本当に安全ですか

佐賀新聞:掲載日2009年08月05日

 佐賀市 堤純子(44)

 フッ素洗口がわが子の小学校で実施されていますが、安全性について調べると、虫歯を予防するというただ一つの利点の一方で副作用が何項目もありました。私は少しでも体に有害ならば子どもの体に入れたくなくて、やめさせました。

 フッ素は自然界にもあり、食べ物からも摂取されているから安全という人もいます。では、フッ素洗口のフッ素は自然界のものから抽出された天然のものでしょうか。化学合成された物質は天然のものと似せているけれど、体内に微量に蓄積され、いつか人間をかく乱し障害を起こします。

 体に安全という基準は人によって違います。微量といえども、子どもたちはフッ素以外にも数えきれない化学物質を生活の中で摂取していて、その積み重ねが現在、病気や異常行動、障害の一因となっているとは考えられないでしょうか?

 私たち親は、もっとフッ素についても興味を持ち、知り、賛否両論を聞き、納得の上、フッ素洗口許可の印を押すべきではないかと私は思うのです。


上記記事に対する回答です。

虫歯予防のフッ素、害ない

佐賀新聞:掲載日2009年08月11日

 鹿島市 掛園浩(43)

 8月5日本欄の「フッ素、本当に安全ですか」という堤純子さまの疑問にお答えします。
 虫歯予防に使うフッ素は、食品の中にも含まれています。日常生活の中でフッ素を取る量が一番多いのが主食である米やパンです。ですから、虫歯予防に使う程度のフッ素がもし危険ならば、野菜も肉も水道水もミネラルウオーターにもフッ素が含まれているので、何も飲食できなくなります。

 フッ素洗口に使うフッ素は、自然界のものから抽出された天然の物ではないかもしれないので危ないかも、とご心配されていますが、フッ素(NaF)は2個の原子が結びついた簡単な構造ですので、食塩(NaCl)と同じで化学的に合成しようが、天然素材から抽出しようが、製法は違っても同じものしかできません。

 今年6月、北海道議会は、虫歯予防にフッ素を利用していくことを議決しました。虫歯予防に使うフッ素は安全で何の害もありません。安心して虫歯予防にフッ素を使ってください。
(歯科医師)