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小学校3年生教科書:文部科学省検定済教科書(平成22年03月16日検定済み) 
「新しい国語3上p」70、71)
発行者:東京書籍株式会社 電話:03-5390-7212
http://www.tokyo-shoseki.co.jp/
文部科学省HP:問合せ
https://www.inquiry.mext.go.jp/inquiry06/
 2012年5月頃に、うちの娘が学校で「むし歯予防のため食事の後、すぐ歯磨きしなさい」と学校の先生に習ったと
言いました。歯科医師のお父さんは、歯磨きしてもむし歯は減らないといつも言っているので、学校の先生と
お父さん意見が違うと言います。従って教科書で確認すると上記の文章が記載されていました。

 これは、文科省の教科書が間違っているので、文科省に問合せ所、文科省は「出版元の東京書籍株式会社に、
問合せてくれ!」との回答でした。従って出版元に問合せた所、この教科書は文科省の検定を受けているので、
文科省から修正するように指示がない限り、修正しないとの回答でした。

 よってその旨を文科省に言った所、我々文科省は、歯科の専門家ではないので、「上記の事はよくわからない」
との回答でした。

 つまり、「文科省は教科書の内容を把握していなくても検定済み」にしているとの事です。

      
東京書籍株式会社からの回答  2013-01-28

2013年01月28日に、東京書籍株式会社から、上記の国語の内容は東京書籍株式会社としては、
内容が正しいと判断しているので、教科書を訂正する必要はないとの電話がありました。

 しかし、その上記の国語の内容が正しいと判断した人物の名前や論文、科学的根拠は示せない
との話です。東京書籍株式会社は、研究機関ではないので、科学的実験をする器具すらもたない
所だと思います。

 もし、上記の国語の内容が正しいと判断するなら、その科学的(医学的)根拠を東京書籍株式会社
は発表すべきでしょう。それをしないで正しいと主張するならば、それを教科書として採用している
文部科学省は、今後、東京書籍株式会社の教科書を認定すべきではないでしょう。
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 この件について鹿島市教育委員会に事実確認をとってもらっうようお願いした所、02月07日に
東京書籍株式会社の担当者が鹿島市教育委員会に訪れて資料や説明を受けたそうです。

 しかし、結果としては歯磨きでむし歯が減少するという資料の提示は一切なく、H27年から
問題となった教科書の部分の内容を変更するという回答しかなたっという連絡が2013年02月08日に
鹿島市教育委員会から私の所にありました。
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 上記の記載について鹿島市教育委員会から私の聞き違いを含めて修正のメールが
届きましたので下記に掲載します。

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  掛園 浩 様      2013年02月14日

 お世話になっております。鹿島市教育委員会の中野です。

 現在、私は、小学校3年生国語「はをみがかないと どうなるの」を指導する際の補足資料の準備をしており、
掛園先生のホームページを見させていただいておりましたところ、下記の記載を拝見しました。
 その中に、「H27年から問題となった教科書の部分の内容を変更するという回答」があった旨ありますが、
私が2013年2月8日に申し上げたのは、「平成27年度の教科書改訂に向けて、掛園さんの資料も参考に
検討がなされるそうです。」ということでした。
 私のお伝えの仕方が悪く、申し訳ありませんが、教科書検定に関わるところで未確定なものですので、
誤解を招かないよう「H27年から問題となった教科書の部分の内容を変更するという回答」の部分の
削除(または修正)をお願いいたします。
 
たいへんお忙しいところに恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。

          鹿島市教育委員会 教育総務課  中野宗利



文部科学省の回答:担当(池田 正信(まさのぶ))様に電話(不在といって出ない)してもメールを送っても
回答なし:2013-01-30現在


上記教科書の解説

1:犬や猫、牛などの自然界の動物は、歯磨きをしませんが、むし歯や歯垢がついたりしません。
これは「砂糖」を食べないからです。
 また、戦前は歯ブラシはありませんでした。でもむし歯は稀でした。

2:歯磨きではむし歯を防ぐ事は出来ません。
畳についているダニを「ほうき」ではわいてもダニが取れないのと同じです。下記顕微鏡写真参照
http://www.asunet.ne.jp/%7ebbb/94-94.html

http://www.asunet.ne.jp/%7ebbb/95-25.html

3:歯は食事中にむし歯(脱灰)します。
http://www.asunet.ne.jp/%7ebbb/94-16.html
http://scw.asahi-u.ac.jp/~ped/nyuujiin1.html

4:歯科の専門書の教科書には、歯磨きしてもむし歯は減らないと記載され大学でそのように習っています。
http://www.asunet.ne.jp/%7ebbb/097-98.html

5:おめでとう 日本一むし歯が少ない佐賀県
http://www.asunet.ne.jp/%7ebbb/94-10.html
http://www.asunet.ne.jp/%7ebbb/94-21.html


6:日本歯科医師会や厚労省も歯磨きではむし歯が減らないと表明しています。
http://www.ha-niigata.jp/info/child/kaitou_e.html

7:歯科の専門書(教科書)にも歯磨きではむし歯が減らないと記述してあり、大学の講義でも
そのように習いました。

8:昭和59年12月21日、当時の中曽根康弘内閣総理大臣も国会で、歯磨きよりフッ素の推進が
むし歯予防効果に最適であると答弁しています。
http://www18.ocn.ne.jp/%7eyamasita/nitif23.htm



上記のHPを2013年01月14日に公開した所、2000年,2006年にも日本公衆衛生学会の会員から、
同じような指摘を文部科学省に対して指摘をしたという報告が2013年01月15日にありましたので
ここに公開します。


日本の教科書として、小学校の3、4年生用「ほけん」と5、6年生用「保健」にも非科学的かつ不適切
な内容が散見されます。


2000年,2006年に口腔衛生学会雑誌 56(3), 302-308, 2006-07-30に報告したところです(2006年分下記)。

日本の小学校における保健学習用の口腔関連記述に関する検討
抄録:
平成16年に検定済の保健学習用教科書について,「むし歯」と「歯周病」とそれらの予防方法をはじめとした
記述内容について検討したところ,20世紀の歯科研究の成果を反映している内容とは考えられなかった.そこで
,小学校の保健学習用教科書の歯科関連の記述に,以下の3点を盛り込む必要がある.「むし歯」とその効果的な
予防方策として,う蝕の成り立ちと修復(再石灰化)の過程を正しく記述する.

また
,歯磨きでう蝕が防げると強調しすぎる記載を是正する.さらに,再石灰化を促すフッ化物と,唾液のはたらきに
ついて適正に説明する.一方,「歯周病」の予防については,適切な歯磨きの重要性を強調し,さらに歯周の健康に
たばこなどの危険因子が影響することを記述する.わが国においては,21世紀における国民健康づくり運動
(「健康日本21」)が進行中である.その礎はヘルスプロモーションの考え方であり,Evidence-based Dentistryを
反映した教科書へと改善するように提言する.とりわけ,日本口腔衛生学会は国民の口腔の健康を守る立場から
,教科書問題に関する検討会を立ち上げ,早急に世界の標準的な内容を,児童はじめ学校関係に提示するように
努力するべきである.


http://ci.nii.ac.jp/naid/110004815019

口腔衛生学会雑誌 [巻号一覧]
口腔衛生学会雑誌 56(3), 302-308, 2006-07-30 [この号の目次]
有限責任中間法人日本口腔衛生学会


保健教科書において「歯科保健」がどのように扱われているかについての調査

http://healthcare.gr.jp/resource/journal/2005/aj7_7.pdf

歯科医師:杉山精一
医療法人社団清泉会杉山歯科医院
千葉県八千代市村上団地1-53

日本歯科医師会のむし歯予防の見解

 昭和46年には日本歯科医師会がフッ化物に対する基本的見解を発表し、
『現在、フッ化物応用にまさるう蝕予防手段の存在しない事実からして、フッ化物による
う蝕予防の推進こそが現時点における最良の方法であるといえよう』
と表明しています。この考え方は現在も変わっていません。
http://www.ha-niigata.jp/info/child/kaitou_e.html

 日本歯科医師会もむし歯予防には歯磨きではなく、フッ素の利用だと表明しています。


 

E−3問 歯みがきや甘味の適正摂取などの基本となる努力をしないで薬であるフッ素に安易に
頼るのは正しいむし歯予防と言えないと思いますがどうでしょうか。


http://www.ha-niigata.jp/info/child/kaitou_e.html

 答

むし歯の原因は口腔内の細菌叢が作る歯垢です。この歯垢が多量にできないようにするのが
甘味の適正摂取であり、歯垢を取り除く方法が歯みがきです。
一方、フッ素は歯垢の病原性に対する歯の抵抗力を向上させる方法であり、歯みがきや甘味の
適正摂取にはない効果を持っています。つまり歯みがき、甘味の適正摂取、フッ素利用は、ともに
それぞれのむし歯予防作用は異なるため、どれが基本とは言えずいずれも大切です。
しかし、歯みがき、甘味の適正摂取だけで地域全体のむし歯が減少したという例はなく、公衆衛生的
手段とは言えません。このような意味から従来のむし歯予防である歯みがき、甘味の適正摂取に
加えてフッ素による歯質強化を行う必要があります。